集団活動が苦手な子への関わり方|保育園で大切にしている保育士の視点

保育園のクリスマス会準備で、保育室で制作活動に取り組む子どもたちの自然な日常の様子

保育園生活の中で行われる集団活動。朝の会や行事、制作や歌の時間など、園では「みんなで一緒に過ごす」場面が多くあります。その一方で、集団活動が苦手そうに見える子に対して、「うちの子、大丈夫かな」「みんなと同じようにできていない気がする」と不安を感じる保護者の方も少なくありません。

この記事では、保育士として日々子どもたちと関わる中で感じている、集団活動が苦手な子への見方や関わり方についてお伝えします。「苦手=問題」ではないこと、そしてその子なりの育ちが確かにあることを、現場の視点から丁寧にまとめていきます。

集団活動が苦手な子は珍しくない

まず大前提としてお伝えしたいのは、集団活動が苦手な子は決して珍しくないということです。保育園にはさまざまな個性を持った子どもが集まっています。元気いっぱいに前に出る子もいれば、静かに様子を見て過ごす子もいます。

どちらが良い・悪いではなく、それぞれがその子らしい姿です。集団活動が苦手に見える子も、実は別の場面で力を発揮していることが多くあります。

集団活動を少し離れた場所から見て参加している保育園の子ども

集団活動が「つらい」と感じる理由

集団活動がつらく感じられる理由は、一つではありません。人の多さや音の大きさが苦手な子、次に何が起こるか分からない状況に不安を感じる子、自分の気持ちを言葉にするのが難しい子など、背景はさまざまです。

また、「みんなと同じことを同じタイミングでする」こと自体が負担になる場合もあります。大人から見ると些細なことでも、子どもにとっては大きなストレスになることもあるのです。

性格・発達・気質の違いについて

子どもの行動には、性格や発達段階、もともとの気質が大きく影響しています。慎重で観察する時間が必要な子もいれば、安心できる大人がそばにいないと動けない子もいます。

集団活動への参加の仕方は、その子の育ちの過程の一部です。今の姿だけで判断せず、長い目で見守ることが大切です。

保育園での集団活動の本当の目的

保育園で集団活動を行う目的は、「全員が同じことを完璧にできるようになること」ではありません。大切なのは、集団の中で安心して過ごす経験を積むことです。

みんなと同じにすることが目的ではない

保育の現場では、「参加の仕方は一つではない」という考え方を大切にしています。前に出て歌う子もいれば、椅子に座って聴いている子もいます。どちらも、その子なりの参加です。

無理に行動をそろえることで、集団活動そのものが嫌な経験になってしまっては本末転倒です。

参加の形は一つではない

見ているだけ、聞いているだけ、その場にいるだけ。これらも立派な参加です。特に年齢が低いほど、「場にいる」こと自体が大きな経験になります。

少しずつ慣れ、安心できるようになることで、自然と関わり方が広がっていきます。

保育士が大切にしている関わり方

集団活動が苦手な子に対して、保育士が共通して大切にしているのは「無理をさせないこと」と「その子の気持ちを尊重すること」です。

集団活動中の子どもを安心できる距離で見守る保育士

無理に参加させない理由

「参加しなきゃ」「前に出なきゃ」とプレッシャーをかけてしまうと、子どもはますます不安になります。保育士は、子どもが安心できる距離感を見極めながら関わっています。

今日は見ているだけ、今日は途中まで、そんな日があっても問題ありません。

その子なりの関わりを認める工夫

保育士は、子どもの小さな変化を見逃さないようにしています。少し近づけた、最後までその場にいられた、友だちの様子を見ていた。そうした姿を言葉にして認めることで、子どもは「ここにいていいんだ」と感じられます。

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家庭でできるサポートのポイント

集団活動が苦手な子を支えるために、家庭でできることもたくさんあります。園での様子を心配しすぎず、家庭は安心できる場所であることが何より大切です。

家庭で落ち着いて過ごしながら話をする保護者と子ども

行事前の声かけ

行事や集団活動の前には、「ちゃんとやらなきゃ」ではなく、「先生やお友だちと一緒にいる時間だよ」「見ているだけでも大丈夫だよ」と、安心につながる声かけがおすすめです。

行事後の振り返り方

終わった後は、できた・できなかったではなく、「どんなところが楽しかった?」「疲れたところはあった?」と、気持ちに寄り添う問いかけをしてみてください。

子どもが話さなくても、「一緒に振り返る時間」を持つこと自体が、大きな支えになります。

集団活動が苦手な子についてよくある質問

集団活動が苦手なのは発達に問題がありますか?

必ずしも発達の問題があるわけではありません。性格や気質、その時期の成長段階によって、集団活動を負担に感じる子も多くいます。慎重に様子を見ながら関わることが大切です。

集団活動に参加しないと成長に影響しますか?

参加の形は一つではありません。見ているだけ、聞いているだけ、その場にいるだけでも十分な経験です。無理に参加させなくても、成長が止まることはありません。

家ではどんな声かけをするとよいですか?

「みんなと同じにできたか」ではなく、「どんな気持ちだった?」と子どもの感じたことに目を向けた声かけがおすすめです。安心できる言葉が、次への一歩につながります。

集団活動が苦手な子はいつか慣れますか?

時間のかかり方は子どもによって異なりますが、安心できる経験を積み重ねることで、少しずつ関わり方が広がっていくことが多いです。焦らず見守ることが大切です。

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まとめ|集団活動が苦手でも大丈夫

集団活動が苦手に見える子にも、その子なりのペースと育ちがあります。今できていないように見えることも、経験としてしっかりと積み重なっています。

保育園では、一人ひとりの姿を大切にしながら関わっています。家庭でも、周囲と比べるのではなく、その子自身の変化に目を向けてみてください。集団活動が苦手でも、子どもはちゃんと育っています。

・・・今日も一日ちはるびより