保育園の感染症の登園停止期間:何日休まないといけないの?

感染症 保育園 行けない

ベテラン保育士 ちはる先生
病気によっては熱が下がっても、すぐに保育園に行けないこともありま~す。気をつけてね。
新人保育士 キララ先生
伝染病の場合は保育園にも連絡してくださいね。

子どもが突然の発熱、発疹、嘔吐で大慌て。何か大変な病気かと心配になって、小児科に見てもらったら、子どもがよくかかる病気で、ちょっと安心したりしますが、働くママ、パパにとって次に心配になってくるのが、「保育園何日休ませないといけないの?」ではないでしょうか。

免疫力が弱い乳幼児がおおぜい生活する保育園では、伝染する感染症いわゆる伝染病にかかることは避けられないことかもしれません。保育園でも充分に気をつけているのですが、どうしても毎年同時に同じ症状で、何人かに広がってお休みということになります。

子どもを保育園に預けて働くママ、パパにとっては、簡単には仕事は休めないので、できるだけ保育園に連れて行こうとするところですが、感染症が広がる恐れがあるため伝染病の場合、症状がなくなったからといって、すぐに登園できない場合もあります。

子どもたちの集団生活を行う保育園では、どうしても感染症が広がりやすいため、「学校保健安全法」により感染症毎に登園できない期間・基準が決められています。
それでは、主な感染症と、登園停止の期間について、見てみましょう。

 

保育園に行けない主な感染症と登園禁止の期間は?

 

下記の感染症にかかった場合は、感染症ごとに決められた期間、登園停止となります。
感染症が疑われるときは、速やかに小児科を受診しましょう。感染症が回復して、登園するには医師の「登園許可証明書」が必要となります。基本的には、規定に沿った期間ですが、病状によっては、医師の判断で規定の期間より早く許可がおりる場合もあるようです。

病状は医師の判断によるので、仕事をしていることに理解のあるかかりつけ医のほうが、必要最低限の期間で「登園許可証明書」を出してくれるという話もときどき聞きます。

保育園 感染症 登園停止

 

第2種伝染病(飛沫感染する病気)

病 名 登園停止期間
インフルエンザ 発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(乳幼児にあっては3日)を経過するまで。
麻疹(はしか) 解熱した後3日を経過するまで。
百日咳 特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌性物質製剤による治療が終了するまで。
風しん(三日ばしか) 紅斑性の発疹が消失するまで。
水ぼうそう 全ての発疹がかさぶたになるまで。
流行性耳下腺炎(おたふく風邪) 耳下腺、顎下腺、舌下腺の腫れが発現したあと5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで。
咽頭結膜熱(プール熱) 発熱、咽頭、結膜等の主要症状がなくなり2日を経過するまで。
結核 病状により医師により感染の恐れがないと認められるまで。
髄膜炎菌性髄膜炎 病状により医師により感染の恐れがないと認められるまで。

第3種伝染病(教育活動を通じて流行を広げる可能性がある病気)

病 名 登園停止期間
腸管出血性大腸菌感染症 症状が改善し医師により伝染の恐れがないと認められるまで。
流行性角結膜炎 症状が改善し医師により伝染の恐れがないと認められるまで。
急性出血性結膜炎 症状が改善し医師により伝染の恐れがないと認められるまで。

感染症と伝染病の違いは?

細菌、ウィルス、寄生虫などの病原微生物によって起きる病気を感染症といっています。
感染症には、人から人へうつるものとそうでないものがあります。伝染病は感染症の一種で、人から人へ伝染する病気のことをいいます。
登園停止の必要がある病気の対象は伝染病ということになります。

登園停止の日数の数え方

日数の数え方は、その症状が見られた日は算定せず、その翌日を第1日目とします。
「解熱した後3日を経過するまで」の場合は、月曜日に解熱すると金曜日から登園が可能になります。

解熱
登園

感染症 登園停止 条件付き

条件によっては登園停止が必要と考えられる感染症は?

 

下記の感染症は特に登園停止期間は決められておらず、病状により医師の判断で登園停止となる場合があります。登園の際は医師の登園許可は必要ですが、「登園許可証明書」が必要かどうかは、市区町村や保育園によって違ってきますので、確認してください。

 

原則として登園可能な感染症

病 名 登園停止期間
伝染性紅斑(りんご病)  発疹期には感染力はほぼ消失していると考えられるので、発疹のみで全身状態が良好であれば、登園可能。
手足口病 解熱し全身状態が安定していれば、登園可能(口腔内の所見の強い急性期は不可)。
ヘルパンギーナ 解熱し全身状態が安定していれば、登園可能(口腔内の所見の強い急性期は不可)。
溶連菌感染症 適切な抗生剤治療24時間を経て解熱し、全身状態が良好になったら。
マイコプラズマ感染症 特有の咳が軽快になり、全身状態が良好になったら。
流行性嘔吐下痢症 下痢・嘔吐から回復し、全身状態が良好になったら。
ウイルス性肝炎 A型肝炎:主要症状が消失し、肝機能が正常になったら。
B、C型肝炎の無症状性病原体保有者の登園停止は不要。

 

登園停止の必要がない感染症(流行りもの)

下記のものは原則登園停止の必要はないとされていますが、保育園によっては、きびしい対応を行っているところもあるようです。認可保育園では、市区町村の担当課に確認してくださいね。

病 名 登園停止期間
頭ジラミ シラミの駆除をし、爪切り。くし・ブラシ等頭髪に触れるものの共有を避け、着衣・シーツ・枕カバー・帽子の洗濯と熱処理。発見したら家庭と園で一斉に対応することが必要。
伝染性軟属腫(水いぼ) 原則としてプールは禁止する必要はないが、二次感染のある場合は禁止とする。多数の発疹がある者はプールでビート板や浮き輪の共有を避けるほうが良いとされている。
伝染性膿痂疹(とびひ) 共同の入浴やプール等は避ける。炎症症状の強いものや広範なものでは、直接接触を避けるよう患部を覆う必要あり。全身症状がある場合は治療に専念する。

感染症 登園停止

まとめ

 

保育園に決められた期間行けない主な感染症

登園するには医師の「登園許可証明書」が必要です。

第2種伝染病
インフルエンザ
麻疹(はしか)
百日咳
風しん(三日ばしか)
水ぼうそう
流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
咽頭結膜熱(プール熱)
結核
髄膜炎菌性髄膜炎

第3種伝染病
腸管出血性大腸菌感染症(O157)
流行性角結膜炎
急性出血性結膜炎

条件によっては登園停止となる感染症

伝染性紅斑(りんご病)
手足口病
ヘルパンギーナ
溶連菌感染症
マイコプラズマ感染症
流行性嘔吐下痢症
感染症胃腸炎
ウイルス性肝炎
はやり目

登園停止の必要がない感染症

頭ジラミ
伝染性軟属腫(水いぼ)
伝染性膿痂疹(とびひ)

 

ベテラン保育士 ちはる先生
こっそりと保育園に連れて来られることもあるけど、無理すると、病気が重くなったり、長引いたりすることもあるので、ゆっくり休ませてくださいね。
新人保育士 キララ先生
仕事も大切だけど、子どもたちのことを一番に考えたいですね。

 

・・・今日も一日ちはるびより